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ペースメーカーの設定変更に伴って心不全症状が軽減した事例


80代男性。主訴「動くとすぐ息切れがする」希望「楽に自宅内を移動できるようになりたい」

不整脈に対してペースメーカーを留置してから2年後に心不全のコントロール目的で訪問看護を利用開始。同じ年に看護師からの依頼で運動中のリスク管理および心臓への負荷の評価を目的とした訪問リハビリを開始。

ペースメーカー留置後も2年間で徐々に心不全症状が進行して自宅内歩行での息切れが目立つようになっている。外出の度に玄関の外階段で強い呼吸苦が生じ、外出意欲の減退に伴ってベッドで横になる時間が増えてしまっている。

心不全症状を緩和して運動量や外出機会を増やしたいという目標がご本人の中で明確になっている。ペースメーカーの役割を本人とスタッフがお互いに理解できている。

自宅内歩行および階段昇降での息切れ症状を緩和する。心臓にかかる負荷を軽減する。

自宅内での実際の動作とバイタル変動の評価を基に主治医へ現状を報告。ペースメーカーの設定を下限レート60bpm→70bpmに変更することで息切れ症状を減らせる可能性があることを主治医と担当の臨床工学技士に提案。

主治医により下限レート70bpmに変更されてからは息切れなく自宅内歩行ができるようになり、「3年振りに深呼吸ができた気分」とご本人も心不全症状の緩和を自覚された。


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