top of page

呼吸器疾患による体重減少に悩む症例


80代男性 要介護4 独居生活

疾患名:慢性閉塞性肺疾患

X年誤嚥性肺炎と診断され入院。酸素療法(流量1.5L)で症状なく歩行可能となり1カ月程度で退院。退院と同時に訪問看護と訪問リハビリテーションを導入。頻呼吸に伴い体重減少傾向。

ADLは酸素吸入1.5Lで自立。入浴のみヘルパー支援利用。週一回ご家族の付き添いで買い物にも出かけていた。

病識理解良好、運動や栄養管理に意欲的

①カロリー摂取量、消費量のバランスを是正

②安静時の呼吸器症状(頻呼吸、頻脈)の減少

③最小限の疲労で買い物へ行ける。

・1日あたりの総カロリー摂取量と総カロリー消費量の評価

・栄養補助剤の導入

・カロリーの収支に合わせた自主トレーニング内容、負荷量の調整

カロリー収支の意識付けに伴う自己管理により、5週間経過時点で体重は200gの増加へ転じた。安静時脈拍が10~20拍/分減少し、外出時の息切れが穏やかになった。呼吸器疾患でよくみられる体重減少による体力低下に対してカロリー収支を意識した生活指導が重要である。


最新記事

すべて表示

圧迫骨折後の自宅療養で体力低下が進行していた症例

70代女性 要介護1 日中独居 第12胸椎圧迫骨折受傷され、自宅療養。疼痛増悪あり、コルセット処方され自宅療養継続も痛みの改善が少なく、体力低下が進行。受傷後3か月経過したタイミングで訪問リハビリテーション利用開始。 歩行器歩行、シャワー浴は自立も、基本は安静にして生活して...

靴下を自力で履けるようになり、生活の活動性向上へつながった症例

80代女性。要介護2。サービス付き高齢者住宅入所中。左大腿骨頸部骨折で人工骨頭置換術実施。手術した足が痛くてうまく動かず靴下が一人で履けない。 左股関節手術後、サービス付き高齢者住宅へ入所となった。移動は見守りでその他動作全般は要介助の状態。施設入所から4か月後、訪問リハビ...

脳出血後の自動車運転再開が達成できた症例

50代男性。要介護1。ご家族と同居。 自宅にて脳出血(被殻出血)発症。急性期・回復期病院を経て、発症6か月後に自宅退院となる。PT、OT、STの訪問リハビリテーション開始となる。 右片麻痺、失語症、高次脳機能障害残存も基本的な生活動作はほぼ自立。自宅内外杖と装具使用で歩行可...

Commentaires


bottom of page